2018年12月14日
歯槽膿漏は歯ぐきから出血し、ひどくなると膿が出て、歯を支えている骨も溶かしてしまう病気です。
最近では歯周病ともいわれ、歯肉炎と歯周炎に症状が分けられています。
そこで今回は歯槽膿漏の原因についてご紹介します。
〈歯槽膿漏の原因〉
歯槽膿漏の大きな原因は「プラーク」です。
プラークは細菌のかたまりで、お口の中にこのプラークが残ったままになると、歯ぐきの出血や腫れる原因になります。
初期の段階では自覚症状がほとんどないのですが、プラークがついたままになると歯ぐきの境目の「歯周ポケット」が深くなり、それに伴って歯を支えている骨が少しずつとけて歯槽膿漏が悪化していきます。
【歯槽膿漏の危険因子】
歯槽膿漏が悪化していくにはお口の環境と生活習慣が関係しています。
歯槽膿漏を改善するにはお口を清潔にしてリスクファクターを少なくしていくことが大切です。
1 歯石
プラークが数日間お口の中にあると石灰化して歯石になります。
以前は歯石が歯槽膿漏の直接の原因と考えられていましたが、歯槽膿漏の原因は細菌なので、歯石は直接の原因ではありません。
ただ、表面がざらざらしてプラークがつきやすくなるので、歯槽膿漏のリスクが高くなります。
そのため歯石は除去してプラークのつきにくいお口の状態にすることが大切です。
2 歯並びが悪い
歯並びが悪いとプラークがつきやすく、除去しにくくなります。
そのため歯槽膿漏のリスクが上がってしまいます。
歯並びは自分では改善することができないので、矯正治療が必要です。
矯正は歯並びがきれいになるだけでなく、歯槽膿漏やむし歯の予防にもなるので、お口の環境を整えるのにメリットが多い治療です。
3 口呼吸
通常は鼻で息をする鼻呼吸が良いのですが、口で息をする口呼吸はお口の中が乾燥しやすくなります。
お口の中は唾液の効果で汚れを洗い流す『自浄作用』が働いているのですが、口呼吸をすることでこの作用が弱まり、歯槽膿漏のリスクが増えてしまうので、口呼吸は改善するようにしましょう。
【歯槽膿漏予防にはお口の中をきれいにすることが大切】
歯槽膿漏の予防にはお口の中のプラークをきれいにすることが大切です。
歯科医院でもクリーニングすることができますが、自宅での毎日のケアもしっかり行うことが歯槽膿漏の予防や症状の改善につながります。
歯ブラシだけでは汚れが落としきれないこともあるので『歯間ブラシ』や『デンタルフロス』も使用して細かな汚れも落としましょう。